FC2ブログ

平成25年1月 オレンジフェリーで愛媛出張 中編

この記事はこちらからの続きです。


130115-63.jpg
定刻に新居浜東港着岸。車両甲板から上陸したときの写真です。

本当はホープの勇姿を船尾部から写真に撮りたかったんですが、シャシーヘッド(トラック)が大勢待機していたので遠慮しました。
落ち着くのを待つ手段もあったかもしれませんが、今日はチョット遠くまで寄り道をするのよね。
130116-1.jpg
その遠くとはここ加豆の豆腐本店(工場とも言う)!では無くて、ただの買い物です。

130116-2.jpg
豆腐通ね・・w

130116-3.jpg
いつものようにおぼろ豆腐とザル豆腐を購入。
年始の挨拶もしておきました。

130116-4.jpg
これは西条市内加茂川に架かる橋を渡っているときに撮った写真。
天気が良くてよかった。あの時はつらかった(詳細はこちらをクリック)。

130116-5.jpg
伊予こまつICから松山道路に流入。西へ向かいます。

130116-6.jpg
日が当たらないところでは路肩に雪が残っていました。
今日はは放射冷却が強くて西条市内の路上の水溜りも凍っているくらいでしたが、天気が良いときに屋根を開けてかっ飛ばすと非常に気持ちが良い!

130116-7.jpg
車を飛ばすこと小1時間、大洲ICを流出。八幡浜市内に入ります。
こんな写真を見たら、さては今度は八幡浜からフェリーでピストンするのか?と思う方もいるかもしれませんがそうではありません。

130116-8.jpg
最初の目的地、八幡浜市保内地区にある市役所保内庁舎に到着です。
八幡浜市保内地区、平成17年までは保内町でしたが、現在は八幡浜市と対等合併しています。
観光地としてはあまりメジャーではありませんが、意外にも明治維新以降愛媛の文明開化はここ保内町から始まったといっても過言ではないところです。
現在も町並みの随所にかつて栄えた痕跡を残しており、そんなところを見てみたいと思ったのです。

四国で初めて鉄道が開通したところは高知県奈半利にあった梁瀬森林鉄道が一番最初(と記憶しています)。
平野が少なく急峻な山が海岸線近くまで迫っている四国では、物資の輸送手段は海運によるものが一番手っ取り早くて有用でした。

130116-15.jpg
さらにかつて保内町内に大峯鉱山という銅山がありまして、精錬粗銅を運搬する必要もあることもさることながら、もともと港を整備するのに地形的に恵まれていた保内町が真っ先に候補に上がり、四国で一番最初に近代的な港湾施設が整備されます。
港湾が整備されれば工場が誘致されてくるもの。
写真の東洋紡の製綿工場が立ち上がります。
工場稼動に必要な電力も整備され、明治22年四国で一番最初に電気の光が燈ったのですなぁ。

130116-16.jpg

130116-14.jpg
町内を流れる川は運河として整備され、今もその雰囲気を強く残しています。

130116-10.jpg
こんなんだったり・・

130116-9.jpg
こんなんだったりの雰囲気の良い建物も残されていますが、いくつかは文化財に指定された建物もあります。

130116-13.jpg
内之浦公会堂です。昭和初期の建物です。

130116-18.jpg

130116-17.jpg
この洋風建築が一番奇麗だったかな?
実は今から10年位前愛媛で仕事をしているときにこの地に観光に来ました。
その時はこの建物は荒れていて将来が心配されましたが、無事改修、保存されているようです。

130116-20.jpg

130116-19.jpg
この建物は医院建築のようですね。現在は使われていないのかな?

130116-22.jpg
これも恐らく昭和初期辺りの建物でしょうな。

130116-29.jpg
これは旧日進館。

130116-28.jpg
何と現役なのですよ。

130116-30.jpg

130116-31.jpg
木造3階建て、さすがに今は中で蚕を飼っていたりはしないでしょうけど、今も使用されているのはすごい。

こんな奇麗な建物が今でも残されているのは実はその後保内町が地域の発展から取り残されてしまうからなんですな。
予讃本線が開通して現在の八幡浜市内を通るようになるとたちまち保内の港湾施設を用いた海運業は廃れてしまいます。結局は鉄道駅のある八幡浜市に九州との連絡航路も整備されてしまうし、鉄道を誘致できなかったのがこの町が寂れた原因のようです。
しかし幸か不幸かそのおかげでこんなに雰囲気の良い町並みが残ったわけですね。


130116-11.jpg
もう少し掘り下げますと、この地域(特に佐多岬一帯)にはこのような青い石を用いた石積みが良く見られます。
伊予青石です。南北中央構造線の南側を中心に良く採れる石だとか。(伊予と言う名前が入っていますが、九州でも本州でも同様の石が採取されるようです。)

130116-12.jpg
こんな石積みならどこでもあるよと言う人もあろうかと思いますが・・・

130116-24.jpg
文化財指定されているこちらの石積みの壁に注目。

130116-25.jpg
大きな石を鋭角に積み上げているこの壁は

130116-23.jpg
かような理由で文化財として登録されています。
表は大きな石を鋭角に積み上げて、裏側は小さな石をメインにして積み方自体が異なるそうな。
(裏側は個人私有地になるので見ることは出来ませんけど)

130116-34.jpg
集落のハズレの方にも立派な伊予長石を用いた石積みが残っていますが・・・

130116-35.jpg

130116-36.jpg
西の方のとあるところにはこのようなレンガ積みの壁もあります。
このレンガは鍰(カラミ)石です。
カラミとは・・・お約束で下ネタを振ろうかと思いましたが、全然面白くないと思うので止めておきます。

ここでいうカラミ石とは銅の精錬のときにでてくるどろどろに溶解した不純物を固めて煉瓦として再利用したもの(いわゆる鉱滓煉瓦です)。当時の精錬技術が未熟だったため、カラミ石自体にも銅が多く含まれていて一部緑青を吹いている煉瓦もありました。
素人目には何となく金属的な煉瓦に見えるのが印象的でした。


130116-38.jpg
はて、このエリアに明治後期には別子銅山についで銅の産出量の多かった大峯鉱山(銅山)の跡があったはずだが・・と思ったのですが、このときは場所の特定が出来ませんでした。どうやらこの壁の向こうにある富士シリシア化学工場が大峯鉱山跡地だったようです。(平成25年3月現在、ウィキペディアにはリシリア化学工場と誤植されて紹介されていますが、シリシアで間違いありません。

130116-37.jpg
しかし、あれですなぁ、今車を停めているこの道がかつての国道197号線なのですよ。
現在は佐多岬メロディーラインと言う愛称の付いた高速道路規格級の立派な道が出来ていますが、元々はこんな離合も難しい道でした。
学生時代バイク乗りの同級生が「国道197は酷道行くな(こくどういくな)だよ。」と言っていました。
地元に人にとっては伊方原発のおかげで立派な国道バイパスが整備されたのです。

130116-40.jpg

130116-39.jpg
この地から眺める景色はかように美しかったです。

130116-41.jpg
最後にもう少ししつこく伊予長石の話題をします。
これは保内の町並みのちょっと小高いところに在るとあるお寺の石垣。やはり伊予長石を利用していますが・・・

130116-42.jpg
この位置から見て気付きますでしょうか?素晴らしい絵が描かれているのですよ。

130116-43.jpg
これです。

130116-44.jpg
高さ2メートル近くある灯明台から・・

130116-45.jpg
光が放たれているのです。
実は10年位前愛媛で仕事をしていたときこれを見たくて保内町を訪れました。
しかしちゃんと下調べをしていなかったから場所を特定出来ず、今回10年来の願いがようやく叶った訳です。

130116-46.jpg
この位置から見る海の景色はこんな具合。行きかう船の御安航を願って職人さんが作ったんでしょう。

個人的には船ヲタ巡礼地に推薦したいぜぃ。

それではスケジュールも迫っているし移動しようかな。

130116-26.jpg
Aコープに入って缶紅茶を買いました。
先ほどの壁の撮影のときに少し駐車させてもらったから、駐車料金の代わりです。
おっ!珍しく太っ腹だねぇ!!と思うでしょ??

130116-27.jpg
賞味期限が迫っている商品だったから1本29円だったんですよ。
3本買いましたw

130116-49.jpg

130116-47.jpg
それでは松山方面に向かって北上しましょう。

130116-48.jpg
平地が少ないため海岸線沿いをひたすら進んでいきます。

130116-50.jpg
そうやって次の寄り道地点、伊予長浜に到着です。

130116-51.jpg
写真に見える赤い橋が長浜大橋です。
見て分かるとおり、跳ね橋になっています。

130116-52.jpg
長浜大橋がかかる肱川は、かつて鉄道が開通する前は水運の盛んな川でした。
そこに架かる橋は必然的に跳ね橋にする必要があったわけです。

130116-53.jpg
水量が豊富そうだねぇ。

130116-54.jpg
進入禁止の看板が現役であることを物語っていますよ。

130116-55.jpg
この河川流域では晩秋から冬にかけて肱川あらし(古い世代の人は肱川おろしと言います)が見られます。
まず、大洲盆地で早朝に放射冷却で霧が発生することが必要なのですが、ある一定の気象条件が揃うと上流側から海に向かって霧が吹き降ろしてきます。
そんなにしょっちゅう見ることができるものではないのですが・・・

130116-69.jpg
運が良ければこんな光景を見ることができるそうです。

130116-56.jpg
それでは今日の仕事場に向かいましょう。

130116-57.jpg
伊予長浜から松山方面にかけては本当に平野らしい平野がありません。
山が間近に迫っています。予讃本線も走路の直ぐ脇を走っています。
どうでもいいけど、学生時代に付き合っていた彼女と列車に乗って松山から大洲の方に行ったなぁ。
あんまり思い出したくない思い出だけど、
                人

                 生

                い
          
                 ろ
                   
                  い
                 ろ


                   あ
                    る


                 も

               ん



                 だ。

130116-58.jpg
さくっと仕事を終わらせたので、帰りのフェリー乗船までの時間調整のために道後温泉に行きます。
これは道後温泉本館利用者のための駐車場から撮った写真。
割引が効くのでウッカリ民間の駐車場に入れないようにしましょうね。

130116-60.jpg
温泉に入る前に伊予鉄道後温泉停留場の写真を撮りに行きました。

130116-61.jpg

130116-62.jpg
待避線の雰囲気もとても良い感じです。

130116-59.jpg
そして改めて道後温泉本館の写真です。観光雑誌などで良く出てくるアングルですね。
道後温泉はお湯の湧出量も多くは無い温泉です。
本館は元々ほとんど無料では入れる小さな共同浴場だったのですが、明治期に将来寂れる事の無い様に集客できる施設を作ろうと道後温泉本館を作ったようです。
気軽に利用できないくらいまで有料化されるため、反対意見も多数有ったようです。しかし夏目漱石の「坊ちゃん」にも登場するなどして全国的に有名になり、当初の目論見どおり立派な観光地になりました。
「坊ちゃん」を読んでみると、夏目漱石は僅か2年程度でこんなところに暮らしていられるかとブチ切れて松山を去っていく様子を殆どノンフィクション的に書いているようにしか思えないのですが、それでも観光の呼び物としてたくましく利用しているような気がします。

平日の夕方はお客さんも少なくて大変良ございました。(ちなみにシャンプー、石鹸は備え付けのものはありませんので、立ち寄り湯の際は事前に用意しましょう)

130116-63.jpg
それでは今度は今治方面へ。以前のブログ記事(詳細はこちらをクリック)で描いた高縄山付近を通過していきます。
近年レアメタルを大量に含んだ地層が発見されたこともさることながら、戦前は放射性物質を多く含んだ鉱石も発見されていて軍事利用も計画されたそうな。

130116-64.jpg
それではいつものJA今治直営のさいさいきて屋に寄ります。

130116-65.jpg
夕方だったからだいぶ商品もはけていたけど、「ひかり」とか「たまみ」とか「愛媛果試28号(紅まどんな)」とかまたまた新しい品種のミカンが出ていました。

130116-66.jpg
ソフトボールくらいの大きさのレモンなどもありましたw

130116-67.jpg
そうこうしているうちに良い時間になったので東予港へ。

130116-68.jpg
今日はこれに乗って帰るのだw
この記事の続きはこちらをクリック
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

No title

歴史というか昭和史の勉強をさせて頂きました。
伊方原発のお陰で儲かっているフェリー会社もありますね。いいことです。
下灘駅にはお立ち寄りになられなかったのですか?

半額シール、ウチの近所のスーパーと同じもんです。

Re: No title

伊方原発のおかげで儲かっているフェリー会社と言われたらもうあそこしかありませんね。
平成一桁年のころに1度だけ佐賀関から乗船しました。その頃は特に船にも興味がなく、新門司から出るフェリーよりはるかに小さいから面食らった覚えがあります。

おっさんになると幕末に興味を持つ方が増えますが、私はなぜか明治の文明開化黎明期に興味が惹かれます。
誇り高い保内町は伊方町との合併は伊方町側に吸収される感が嫌で八幡浜市との対等合併を選んだようですよ。

Re: No title

そうそう、ちなみにこの時の半額シールは職場の机のところに貼っていますw

No title

こんにちは。

文明開化の保内町ですね。いろいろ参考になります。

国道378号線ですが、トンネルができる少し前に旧道を通ったことがあります。
佐田岬の帰りに、伊予長浜方面に出ようとして知らずに通ったのですが、
これが国道?といった感じでした。

肱川おろし(NHK松山のローカルニュースではいつも肱川おろしでした)は、
一度、実物を見てみたいです。

Re: No title

ゆうなぎさん、おはようございます。
四国航路の記事の時にはいつもコメントを頂けてうれしいです。
国道378号線旧道はこの時もちょっと興味があったのですが、通るのはやめておきました。
地図で見てもすごい線形ですもんね。
肱川あらし(おろし)は実は私も1度見に行ったのですが、全く駄目でした。
気象条件がよほどうまくかみ合わないと現れない現象のようです。長浜の旅館の方が言われていたので間違いないと思います。
プロフィール

U-BOAT

Author:U-BOAT
福岡県出身。縁あって静岡県浜松市に住み着いて10年になります。
いろいろなことに挑戦してみたいという気持ちは常にありますが、実力が伴っていません。
凝り性ではありますが、ネットの世界では私よりも知識の深い人はいくらでも居ます。
趣味も旅行を始め、多岐に渡ります。ジャンルにとらわれない少しばかり濃い目のブログを作っていきたいと思います。
ご指導、ご鞭撻よろしくお願いします。 2010年8月

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
最新記事
最新記事
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR