シチズン スポルティフ? (2831)の分解修理
前回の時計の修理記事はこちらをクリック。
先日インターネットオークションにシチズンのチタン製の時計が出品されているのに気付きました。
現状では動かない、ジャンク品扱いとしてです。
暫く回転寿司状態で再出品されていましたが、思い切って私が落札しました。

私が中学生くらいだった頃の時計だと思います。
シチズンのスポーツタイプの時計でチタン製です。当時はスポルティフというサブネームが有ったような気がしますが、定かではありません。現在のシチズンプロマスターシリーズに用いられているものと同じマークが12時方向にありますが、このマークが付いたのはこの時計あたりが一番最初だったような気がします。
若かりし頃、軍用時計みたいでカッコイイと思ったのですが、値段は確か35000円くらい。当時中学生だった私にとってそれは簡単には手を出せないものでした。
今回落札したその落札金額は1000円。送料込みで1500円でした。
今見てもなかなかシンプルでカッコイイぞ!!

裏蓋は意外にもステンレス製。これは恐らくまだ当時はチタンという材質同士でスクリューバック加工する技術が確立してなかった(高コストになった?)ためではないかと思います。
チタンは非常に硬質で傷つきにくい反面ステンレスのような柔軟性が無いので加工が難しいのです。
リュウズが9時方向にあるのは左手に時計をつけたときに手の運動の妨げにならないため。
この辺も恐らく軍用時計の多くに採用されている方式を模したものだと思います。
作り手のこだわりを(一方的に)感じています。

まず中身を拝見。
機械はクオーツ2831を搭載しています。2800番台の機械はシチズンエクシードのような高級機種に搭載された薄型機械です。主に80年代のシチズンの高級機種に搭載されています。(平成23年現在、エクシードに2831という品番のシリーズがありますが、それはあくまでも商品としての品番のようです。機械は別物です。)

この時計も前回のセイコーのように表側からでないと機械が取り出せない構造でした。
薄型の時計はこちらのほうが防水性とかの点でメリットがあるのでしょうか?

針を外して文字盤と機械を分離させます。
短針を外していないのは手を抜いているのではなくて、カレンダーの無い機種では特に外す必要が無いからです。

まずはクオーツの頭脳、回路とコイルを外します。

そして機械部分をベンジンで洗浄します。
ぱっと見では汚れていないように見えるのですが、汚れているのでしょうね。

そして元通りに組み立てなおします。
実はかつて別の時計で2800番台のクオーツ時計を修理したことがあったのですが、特別薄型にこだわっているせいのかやや修理しにくい印象がありました。
それはこの写真で明らかなように時刻修正に関わる歯車が裏側に来ているため機械部分の組み付け時(この時点で)一気に6つの歯車を一つの地金に組み付ける必要があったからです。
ねじも非常に薄く、締めるにも緩めるにも気を使いました。

無事組み付け終了。
6つの歯車のホゾがすべて入るときピシッと収まりよく決まるのですよね。(当たり前ですけど)
この辺が頑張りがいがあります。

回路とコイルを組み付けてほぼ出来上がり。

後はケースに収めて・・

針を取り付けます。
ここでうっかりピンセットでゴリィッと文字盤を傷付けないように・・・

出来上がりました。文字盤ガラス側のゴムパッキンは交換された形跡がないのですが、充分に弾力性を保っています。
多分材質が良いのでしょう。
クオーツの時計は大体20年くらい使い続けると動かなくなる印象があります。修理代はメーカーに発注するか、市井の時計屋さんで修理する技術を持っているところにお願いするかで変わってくると思いますが、10000円からといったところでしょうか?
そうなるとやはり皆さん新しい時計を買ってしまうのでしょうね。
所詮クオーツの時計は家電製品と一緒だといって趣味の対象にはなりにくいのかもしれませんが、なんのなんの大事に使えばその人の一生をともに付き添ってくれる相手になりうるのです。
みんなもっと物は大切に扱いましょうね。
次にこのカテゴリーでアップするときは機械式の時計修理にします。
先日インターネットオークションにシチズンのチタン製の時計が出品されているのに気付きました。
現状では動かない、ジャンク品扱いとしてです。
暫く回転寿司状態で再出品されていましたが、思い切って私が落札しました。

私が中学生くらいだった頃の時計だと思います。
シチズンのスポーツタイプの時計でチタン製です。当時はスポルティフというサブネームが有ったような気がしますが、定かではありません。現在のシチズンプロマスターシリーズに用いられているものと同じマークが12時方向にありますが、このマークが付いたのはこの時計あたりが一番最初だったような気がします。
若かりし頃、軍用時計みたいでカッコイイと思ったのですが、値段は確か35000円くらい。当時中学生だった私にとってそれは簡単には手を出せないものでした。
今回落札したその落札金額は1000円。送料込みで1500円でした。
今見てもなかなかシンプルでカッコイイぞ!!

裏蓋は意外にもステンレス製。これは恐らくまだ当時はチタンという材質同士でスクリューバック加工する技術が確立してなかった(高コストになった?)ためではないかと思います。
チタンは非常に硬質で傷つきにくい反面ステンレスのような柔軟性が無いので加工が難しいのです。
リュウズが9時方向にあるのは左手に時計をつけたときに手の運動の妨げにならないため。
この辺も恐らく軍用時計の多くに採用されている方式を模したものだと思います。
作り手のこだわりを(一方的に)感じています。

まず中身を拝見。
機械はクオーツ2831を搭載しています。2800番台の機械はシチズンエクシードのような高級機種に搭載された薄型機械です。主に80年代のシチズンの高級機種に搭載されています。(平成23年現在、エクシードに2831という品番のシリーズがありますが、それはあくまでも商品としての品番のようです。機械は別物です。)

この時計も前回のセイコーのように表側からでないと機械が取り出せない構造でした。
薄型の時計はこちらのほうが防水性とかの点でメリットがあるのでしょうか?

針を外して文字盤と機械を分離させます。
短針を外していないのは手を抜いているのではなくて、カレンダーの無い機種では特に外す必要が無いからです。

まずはクオーツの頭脳、回路とコイルを外します。

そして機械部分をベンジンで洗浄します。
ぱっと見では汚れていないように見えるのですが、汚れているのでしょうね。

そして元通りに組み立てなおします。
実はかつて別の時計で2800番台のクオーツ時計を修理したことがあったのですが、特別薄型にこだわっているせいのかやや修理しにくい印象がありました。
それはこの写真で明らかなように時刻修正に関わる歯車が裏側に来ているため機械部分の組み付け時(この時点で)一気に6つの歯車を一つの地金に組み付ける必要があったからです。
ねじも非常に薄く、締めるにも緩めるにも気を使いました。

無事組み付け終了。
6つの歯車のホゾがすべて入るときピシッと収まりよく決まるのですよね。(当たり前ですけど)
この辺が頑張りがいがあります。

回路とコイルを組み付けてほぼ出来上がり。

後はケースに収めて・・

針を取り付けます。
ここでうっかりピンセットでゴリィッと文字盤を傷付けないように・・・

出来上がりました。文字盤ガラス側のゴムパッキンは交換された形跡がないのですが、充分に弾力性を保っています。
多分材質が良いのでしょう。
クオーツの時計は大体20年くらい使い続けると動かなくなる印象があります。修理代はメーカーに発注するか、市井の時計屋さんで修理する技術を持っているところにお願いするかで変わってくると思いますが、10000円からといったところでしょうか?
そうなるとやはり皆さん新しい時計を買ってしまうのでしょうね。
所詮クオーツの時計は家電製品と一緒だといって趣味の対象にはなりにくいのかもしれませんが、なんのなんの大事に使えばその人の一生をともに付き添ってくれる相手になりうるのです。
みんなもっと物は大切に扱いましょうね。
次にこのカテゴリーでアップするときは機械式の時計修理にします。
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コメント
No title
かなりシンプルなプロマスターのようなデザインですね。
よろしければ品番をおしえてください。
よろしければ品番をおしえてください。
Re: No title
初めまして。
この時計は2年位前にこのブログを通じてどうしても欲しかった時計だから譲ってほしいと言われて手放しました。
あまり品番のチェックまではしませんでしたが、確かにめったに見かけないモデルのようです。
よろしかったら、またコメントください。
この時計は2年位前にこのブログを通じてどうしても欲しかった時計だから譲ってほしいと言われて手放しました。
あまり品番のチェックまではしませんでしたが、確かにめったに見かけないモデルのようです。
よろしかったら、またコメントください。