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富士重工ラビットS211のガソリンタンクコーティング

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ブログ記事にするつもりでは無かったのですが、せっかくだからと思って出しておきます。
中途半端にバラバラになっている写真のスクーターは昭和42年発売富士重工ラビットS211です。
2サイクル90cc、富士重工(現スバル)が発売した最後のスクーターです。

S601が約160kg。(詳細はこちらをクリック

S301(詳細はこちらをクリック)が128kgに対して車重102kg。

軽量化に大きな役割を果たしたと思われるのが一部モノコック構造のフレームにした事と、外装部品に0.6ミリ鉄板を使用したこと。
かなり軽快な印象で走るけど、現役で動く車両はそれほど多くない模様。




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その原因の一つがこのガソリンタンク。
人間の肺のようにフロントカウルの後ろ側に2個に分かれて付いています。
ガソリンタンクも0.6ミリの鉄板で出来ていますが、長期放置車を動かそうとしたときにタンクがガソリンで腐食して穴が開いてしまうことが多いのです。

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私の車両も平成13年頃に再生完了した時にタンク内の錆び取りに苦労しました。
こんな構造だしね。錆び取り剤をタンクに入れてもちゃんと薬液が回りきれない可能性があるのですよ。
ちゃんとタンクの清掃はしたのですが、その後仕事に忙殺されてしまい、平成28年頃に再び動かそうとしたときにはまたしてもタンク内を古ガソリンで腐らせてしまいました。

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再びタンクを掃除して暫くは乗ることが出来たのですが、バイクの走行中の振動に耐え切れず、とうとうタンクに亀裂が入ったのです。
写真のようにはんだで埋めようとしたのですが、しっかり脱脂して下地を作ったつもりでもガソリンが漏れてしまいます。
塞ぎ切れていないようです。あんまりしつこくやすりで削ると穴も大きくなりそう。

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と言うことでタンクのコーティングをすることにしました。
写真は錆止め剤などで有名なPOR15シリーズのものです。

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中身はこんな感じ。
ドローンとしています。
これをいきなり入れたら完了と言う訳ではありません。
手順があります。

まず、POR15シリーズのマリンクリーナーと言う薬液でよくタンク内を洗います。
タンク内に残る古いガソリン成分や錆を落とす目的です。(写真は撮り忘れていて無し)

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マリンクリーナーで処理したら、良く洗って乾燥。
今度はPOR15シリーズのメタルプレップと言う薬液でタンク内の表面処理を行います。

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原液のまま投入することとあるから、量は少なめ。
左右、上下に向きを変えながら中身を良く洗ったら、中身を捨てて綺麗に乾かします。

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それからタンク内にコーティング剤を投入。

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タンクの燃料コック側の穴、エア抜きの穴をふさいでしっかり全体にいきわたらせるようにタンクの向きを変えていきます。
くれぐれもコーティングできていない面を作らないように慎重にタンクを回していきます。

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亀裂の部分にも回り込んできましたね。

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タンク内全体にいきわたったと思ったら、余計なコーティング剤を捨てます。

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ガソリンタンクの注ぎ口から中を懐中電灯で照らして確認。
ちゃんと全体的にまとわりついたようにコーティング剤に覆われているのを確認。
補足ですが、この時うっかりエア抜きの穴をふさがないように注意は必要。

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固まるまで少し時間がかかるので、他の作業をしながら時々右に左に上に下にとタンクの方向を換えていきます。
写真は今年の春から飼いだした犬です。
オスだからかわからないけど、ガレージの中に興味があるらしく、必ず中に入ってきます。(ゴミを持って行って遊ぶこともあります)

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タンクの亀裂からにじみ出てきたコーティング剤を触るとほぼ固まったようです。

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それでは車両に装着していきましょう。

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このS211、不人気なのはちょっと分解、組み立ても難しい事もあると思うのですよ。
ガソリンタンクの脱着をするににフロントカウル全体を外さなくてはなりませんでした。

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ここで一旦ガソリンを投入。
・・・漏れていませんね。

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と言うことで、そのまま組み立てを進めて完成させました。
多分S601とか、S301とかに比べると、ちょっとレトロ感に乏しい感じなんでしょうが、昭和40年代のモダンなスタイルなんでしょうね。
鉄板が薄くてセンタースタンドが折れるとか、ガソリンタンクに穴が開いたり、錆びを発生させると結構厄介とかいろいろありますが、軽快に走ってくれるいいスクーターです。

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あと一つ、このモールを取り付ける方法もよく考えられている(簡略化するためな)のか、他にはない方法を採用しています。
他にはない方法を採用しているためだけに、ネジを止める相手の小さな部品を無くすと結構厄介。

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さらにもう一つ、ラビットを触っている人ならみんな知っていると思いますが、直径5ミリ以下のネジは現行のISOネジでは無くてJISネジを使う必要があります。そういう所も厄介です。
厄介、厄介ばかり言っていますが、要所を押さえるとそんなに苦労しないと言うのも事実だと言うことで。

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コメント

非公開コメント

No title

たしかに、そうですね。
 良いデザイン。今でもあれば良いのにと思います。ただ、中身は最新で。。。

Re: No title

サッピエロさん、こんにちは。

この車両、今でも当時のカタログ値の時速70キロまで出ますよ。
意外にちゃんと交通の流れにも乗ります。
昭和50年代に入ると原付スクーターブームが起こるのだから、細々でも良いから富士重工が作り続けると違う歴史も出来たのかもしれませんね。
プロフィール

U-BOAT

Author:U-BOAT
福岡県出身。縁あって静岡県浜松市に住み着いて10年になります。
いろいろなことに挑戦してみたいという気持ちは常にありますが、実力が伴っていません。
凝り性ではありますが、ネットの世界では私よりも知識の深い人はいくらでも居ます。
趣味も旅行を始め、多岐に渡ります。ジャンルにとらわれない少しばかり濃い目のブログを作っていきたいと思います。
ご指導、ご鞭撻よろしくお願いします。 2010年8月

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